折角だからユーザー車検に挑戦するぞ!
ということで大まかな流れやかかった費用などのまとめ。2024年3月情報。
事前知識: いくつかのカスタムパーツについて
ヨークステアリング
サービス入庫に問題はなく、車検も特に何も言われることなくそのまま通った。そもそも保安基準にステアリング形状の規定がないので言われるはずもない。
リアスポイラー/ウイング
保安基準のサイズ内に収まっていれば当然問題なし。スポイラーとウイングでルールが変わってくるので注意すること。
ただしModel3はハイマウントストップランプがリアウインドウ下部についているため、特にハイマウントストップランプの基準である「ランプ中心より水平角上方15度、下方5度の視認性」に注意すること。
デカいスポイラーだと引っかかってハイマウントストップランプの移設が必要になるかもしれない。逆に高さのあるゴツいウイングだとクリアできたりもする。
うちのModel3に付いてる通称"Vスタイル"スポイラーは大丈夫。
ヘッドライト/テールライトスモーク
こちらも保安基準に適合していれば問題なし。Tesla車のライトはクソ明るいため、よほど黒いスモーク等でもなければ光量や色味に問題はないはず。実際スモーク貼り付けたままサービス入庫はできたが、「光量大丈夫そう?」とは聞かれた。サービスでそのへんのテストは出来ないので。
なおヘッドライトは車検時に機械で検査するが、テールライトに関して明確にテストしたりはしない。そしてテールライト光量の基準が「夜間に後方300mから確認できること」という雑基準なのに加えて実際に300m離してテストするわけでもないため検査員の裁量次第なところがある。それならもう基準にクリアしていても剥がしていったほうが早い。
まあ貼り付け時には問題なくても劣化して透過度落ちてるとかもあり得るので剥がしたほうが無難。
一点、リフレクターには注意。あいつは地味に保安基準が厳しいので触らない。
その他の電装品
保安基準に関係ない部分なので車検には影響ないが、サービス入庫を拒否されるかもしれない電装品がある。
少なくとも12Vを使う電装品はおおよそOKらしい。要するにカーテシーランプ交換してロゴを投影したり高輝度LEDにしたり等は当然何も問題なし。オートフランクは拒否される場合もあるらしい。12Vの電源を取るだけで独立して動くフランクソフトクロージャーは大丈夫な気がするが、付けた状態でサービスにまだ行っていないので不明。
法定点検
まずは(後回しも可能だが)法定点検。車検の代行はいらんから点検だけよろしくとTeslaサービスを予約。消耗品交換はワイパーとエアコンフィルターだが、ワイパーはこっちで交換しているためエアコンフィルター交換だけ頼むことにした。エアコンフィルターは2つ入っているため部品点数としては2となる。
年次点検の項目は次の通り。光軸チェックだけはうちでは出来んので車検行く前にテスター屋行ったほうがいいよとのこと。了解だ。
特に頼んではいなかったがタイヤ外したついでにローテーションもしてくれたらしい。
作業時間は1.5時間程だった。
- 走行テスト
- 充電テスト
- ログ点検
- ウインドウ/ドア/充電ポート/ラッチ開閉作動テスト
- サーマルシステムテスト
- クーリングシステムテスト
- ウォッシャー液補充
- ドアラッチ給油
- シートベルト点検
- エアコンガスリフレッシュ
- フロントGNDナット締め付け点検
- タイヤ空気圧調整 300kPa
- ホイールナット トルク締め
- 下回り締め付け確認
- ファームウェア更新
- ブレーキパッド残量確認
- タイヤ残溝確認
1年前の点検時はブレーキパッド残量がフロント9.0mm/リア8.5mmだったのだが、今回の結果はフロント10.0mm/リア9.5mmだった。1mm増えた……?
まあ全然減ってないってことなんだろう。5万km走ってコレだぞ、回生ブレーキすごいな……
項目 | 数量 | 単価 | 小計 |
---|---|---|---|
年次点検 | 1 | 32,200 | 32,200 |
フィルター交換 | 1 | 1,932 | 1,932 |
HVACフィルター | 2 | 2,455 | 4,909 |
部品総合計 | 4,909 |
工賃総合計 | 34,132 |
消費税(10%) | 3,904 |
合計 | 42,945 |
車検代行を頼むとここから追加で代行手数料3万程+法定費用が乗るっぽい。それでも結構安い気はする。
法定費用は代行に頼もうが自分でユーザー車検しようが当然変わらないが、どちらにせよこの部分だけは現金で払う必要あるのがめんどくさポイント。
ユーザー車検
持っていくもの
- 自動車検査証
- 現在の自賠責保険証明書
- 自動車税納税証明書(納付後間もない場合)
- 点検整備記録簿
- はんこ
- クリアファイル
- ホイールキャップ取り外しツール
車検証と自賠責証明書は車検証入れに入っているはず。無いとマズい。
自動車税納税証明書は電子化されているので不要だが、データの反映に2-3週間かかるらしいので心配なら持っていく。キャッシュレス決済なら発行されなかったりするのでそもそも無い。
点検整備記録簿は無くてもいい(後整備扱い)が、事前に法定点検を受けていれば車検証入れにぶち込んでくれているはず。
継続検査なので認印たぶん不要、まああるに越したことはない。
クリアファイルはあると便利なのでおすすめ。
あとホイールナットを露出させる必要があるため、手で引っ張って外せる18インチ以外いいは感じのホイールキャップ取り外しツールを準備しておく。ホイールナットが隠れていない社外ホイールは気にしなくていい。
他の書類は現地で用意できる。もしかしたら都道府県で多少違うかもしれんが……
大まかな流れ
受ける場所によって細かい部分が違うと思うので大まかに……
まず自動車検査インターネット予約システムで予約しておく。あとは当日行くだけ。
当日……である必要はないがまずテスター屋に向かい光軸調整をしてもらう。だいたい千円くらいでやってくれる。
光軸調整はロービームで行うが、Model3は光軸調整モードに入れると調整用の光り方になってしまうため調整モード状態では光軸確認ができない。高機能なんだか手間なんだか……
そのためロービーム→調整モードで少しずらす→ロービームを繰り返して調整することになる。ちょっとめんどくさい。
調整が終わったらいよいよ車検場へ。いくつかの建物を行ったり来たりする。
予約時間より早かったりしても特に問題はないらしいので気にせず行こう。
まず受付に行って書類を召喚、申請書にもろもろを記入したら車検費用の支払いに向かう。
このとき同時に重量税も支払うが、5年間免税のため今回は無し。つまり次回から必要。
保険屋の支店があるのでそこに向かい今度は自賠責代を払う。これで書類は揃ったはず。
受付に戻り書類をまとめて窓口に出したら準備完了、ホイールキャップを外したらいざ検査レーンへ!
SR+以外は4WDなので4WD対応レーンに並ぶ。
順番になるとハンマー持った兄ちゃんが近づいてくるのでまずは灯火類のテスト。ハンマーでホイールナットをシバきつつ車両前後から見てくれるので指示に従ってライト付けたりウインカー出したりホーン鳴らしたりウォッシャー出したりなどする。窓開けたままウォッシャー出すと車内におもいっきり垂れてくるぞ!(1敗)
このタイミングでODOとVINの確認もある。原動機番号は下から覗かないと見れないのでこの段階で見るのは無理だが、兄ちゃんが分かり手だったので下回りチェックの時に見ますね〜とスムーズだった。
次に排ガスチェックだがそんなもんはないので暇。
ちょっと進んでサイドスリップ検査のあと足回りの確認かなんかをされる。
ローラー台に乗って走行テスト。40km/hになったらパッシングをする……がオートライトのため変わりにホーンを鳴らす。ローラーが抵抗なく回るので40km/hの維持がやたらと難しい。
そして自動で光軸がチェックされる。ちょっとドキドキの瞬間だが問題なくパス。
サイドブレーキテストは……サイドブレーキ……?パーキングボタンを長押しするとサイドが掛かるのでそれをする。まあOK出るまで押し続ければいい。こんな操作したことねえな……
お次は下回り検査。やたら揺らされたり指示が飛んできたりするのでそれに従ってまたサイドかけたりステアリング左右に切ったりなどする。なお下回りチェックしてくれてる兄ちゃんの姿がモニターで確認できるようになっている。
終わったら総合判定を貰って検査レーンは終了。
受付に戻り出来上がった書類を渡すと新しい車検証と車検ステッカーが発行される。これで車検終了!
ステッカーはその場で貼ってもいいし家帰ってから貼ってもいいぞ。
というわけで法定点検も含めた合計費用。
項目 | 価格 |
---|---|
法定点検 | 42,945 |
光軸調整 | 1,000 |
車検費用 | 2,300 |
自賠責 24ヶ月 | 17,650 |
重量税 | 0 |
合計 | 63,895 |
やっす!!!!!!!!!!重量税無いのもあるがそれでも安いな……
次回から乗ってくる重量税は次回自動車重量税照会サービスによると2万らしい。法定点検のコスト次第ではあるが今回と同程度であればそれでも10万は切る。すごい。
とはいえ平日に行く必要があるのと諸々のめんどくささを考えると代行手数料で3万くらい取るのもわかる。でも面白かったしこれからはユーザー車検でいいや。
なお車検ステッカーの貼り付け位置はたいへん不評な運転席側の端に変わったが、視界を妨げる場合は見やすい別の場所でもいいという例外規定がある。
Model3はフロントウインドウが寝ているのもあり指定位置貼るとたいへん目障りで視界を妨げる(自己基準)ので、例外規定を適用して中央側に貼った。ここなら邪魔にならない。
余談
ちょっとしたトラブルがあった。
発行されたステッカーをよくよく見ると「法定点検未実施(車検時)」と書かれている。法定点検したよな……?
別にいいんだけど気になるので一旦窓口に戻って聞いてみると点検整備記録簿を見逃しちゃったもよう。すぐ作り直すわ!!!と記載のないクリーンなステッカーを再発行してくれた。
後整備のクルマ結構多いんかな。お前らほんまに整備しとるんか?