WireGuardを使え。
どういうことか?
例えばIPv4 over IPv6(MAP-E)で接続しているVPNルータに対し、v4環境からL2TP/IPsec接続する……といった状況の時、クライアント側から見るとVPNルータはMAP-EによるNATを越えた先に配置されていることになる。
これを正しく構成した時、Linux等では問題なく接続できるものの、WindowsビルトインのVPNクライアントを用いて接続すると通信自体は届いているがVPNが確立しないという事象が発生する。
これはWindowsのデフォルト設定ではNATの背後にあるデバイスに対するIPsec NAT-Tがサポートされていないことによるもの。なのでWireGuardを使え。
これは下記リンクの通り、レジストリを変更することで対処可能。
恐らくデフォルトでは値自体が無いので新規作成する。Windows11 24H2で確認。
NAT-T デバイスの背後にある L2TP/IPsec サーバーを構成する - Windows Server | Microsoft Learn
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\PolicyAgent
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DWORD値
AssumeUDPEncapsulationContextOnSendRule 2

恐らく適用には再起動が必要になると思うが、これを設定することによりNAT背後にあるデバイスへのIPsecが確立できるようになる。
だからWireGuardを使え。