Tesla Model 3 に乗るまでの一部始終(今更)

投稿者: | 2022年12月19日

2021年3月納車なのに何故今更そんな話を?
書くことをサボってたからですかね……

目次

小型船舶免許を取得

いきなりクルマ関係なくなったと思いきや不思議なことにめちゃくちゃ関係がある。

更に遡ること2020年の6月のこと。えらい戻るな……
安倍ちゃんが10万円くれたので、ノリで2級小型船舶免許を取得。大阪湾周辺では2級で十分なのだ。

国家試験免除コースのところに行ったので、2日で取れた。船は結構身近なところにあるのだ。
後日、ノリで特定操縦免許も取ったが特に意味はない。もし客船の船長が必要なら連絡してくれ。

面白そうだった、理由なんてものはそれで十分である。

乗り換えるクルマの検討

いわゆる"家のクルマ"、要するにファミリーカーの乗り換えである。この時点で乗っていたのは12年落ちZRR70型VOXYだった。
トヨタ車がその程度で壊れるわけもなく普通に元気だったが、乗り換えは確定事項であった。

予定していたクルマはあった。SUBARU WRX STIである。
WRCからモタスポを知っていったので、昔からインプレッサが好きだった。その後継にあたるWRXが欲しくなるのは至極当然と言える。

コイツで色々な場所に行ったがろくな写真がない。あまつさえピンボケしている。

とはいえファミリーカーである。車種の選択権は自分にあったが、ATであり先進安全装備が付いており、4人乗れる必要があった。
WRX STIは当然ながらMTであるため、悲しいかな候補にはできなかった。妥協点としてWRX S4となる。
別にS4も悪くないんだけど、ATなら他にも選択肢があるのでは……?とはいえS4以外はあまり考えてなかった。

WRXはファミリーカーなのかという意見もあるが、4ドアで4人ちゃんと乗れるので間違いなくファミリーカーである。そしてセダンタイプ好きの家系であるためやはりWRXで何も問題はない。

関西フローティングボートショーへ

2020年10月中旬。

自分は釣りはしないが船舶免許を持っていて、友達は釣り好きである。となれば海釣りに出撃するのが筋というものだ。
会員制レンタルボートクラブであるヤマハマリンクラブ・シースタイルに加入し、色々なマリーナから出港していた。これは今も続いていて、何なら自分も船釣りをするようになった。

ある日、マリーナからボートショーへの招待ハガキが届く。出展ブースにハガキを持っていくとプレゼントがあるそうなので、面白そうだし折角なので行ってみることにした。乗り物好きの友達も一緒に行った。

色々な船が展示されている。とりあえずDFR-33とか欲しいねぇとか、あのヨットめっちゃかっけえ……とか言いながら楽しんでいたところ、Teslaのブースもあることに気づく。
赤いModel 3が展示されていて、なかなかに目立っており気になったので見に行くことにした。

魚っぽいなどと賛否ある顔だが、実物を見ると結構カッコいい。写真で見るのとではかなりイメージが変わる。

Teslaの事は以前から知っていたが、4桁万円クラスのイメージを持っていた。しかし実際にModel 3を見てみると航続距離が最も長いロングレンジ(以下、LR)は655万だが、下位グレードのスタンダードレンジプラス(以下、SR+)が511万円(2020年当時)となっている。何ならそこに補助金が乗るので400万円台だ。十二分に予算内である。

実車を見て感じたのは、かなり面白そうなクルマであるということだった。15インチのモニターしかないクッソシンプルなダッシュボードにも衝撃を受けたが、EV特有の狂った0-100タイムも興味深い。先進安全装備どころか色々とぶっ飛んでて最先端、何ならアップデートで機能が増えたりするとのことである。そんなクルマ聞いたことねえ。
航続距離に関してもSR+は若干短いが大きな問題ではなく、ランニングコストもやたら安い。エンジン音は無いが、実は結構アリか……?

2017-2020年仕様の内装。このモニターでクルマの全てを制御するし、何ならゲームもできる。

ひとまず試乗

2020年11月中旬。
やはり運転してみないことには答えが出せない、ということで試乗してみることにした。

Teslaは従来の自動車メーカーのようなディーラーを持たない。実車の展示と試乗を担当する"ストア"と、納車およびアフターサービスを担当する"サービスセンター"に分けられ、全てがTeslaの直営となっている。
注文自体はWebから24時間いつでも受け付けており、ストアに行ったところでそれは変わらない。オプションも特に無く、グレードと色、グレードによってはタイヤサイズも選べるがその程度だ。好きな時にネットでポチればいい。
フルセルフドライビング(以下、FSD)は後付可能(後付というよりはソフトウェアの機能解除)で、電動シートやらシートヒーターやらといったハードウェア的なそれ以外の全ては標準装備となっている。

そのようなシステムゆえ、営業と交渉して値引きといった概念も無い。ディーラーのマージンみたいなものが存在せず、そもそも値引く部分が最初から無いのである。

そんなわけでテスラストア心斎橋に出向いてSR+の試乗をした。率直に言えば、もしTesla車が気になっているのであれば安易に試乗しないことをオススメする。乗ったら最後、近いうちにポチっているだろう。

第一印象は、「とにかく静か」だ。EVなので当然だが……。次いでモーター特有の加速力に驚かされる。SR+のみシングルモーターのRWDだが、十分すぎる加速力がある。
ステアリングは程よい重さがあり、ロックtoロックが2.0回転ということもあり操舵は実にクイック、車重の重さを感じさせない軽快な走りをする。また完全なワンペダルドライブが可能であり、基本的にはアクセルペダルに足を置いたままでブレーキペダルに足を伸ばす必要がない。これが下道走行において驚くほど楽で、こればっかりは乗ってみないとわからない感覚だ。

強いブレーキが必要な時は当然ながら自分でブレーキペダルを踏むことになるが、ブレーキ力が少し弱いと感じた。とはいえ最高速度200km/h以上出せるクルマの制動力が弱いわけがなく、恐らくはブレーキペダルが重め(加えてクルマ側の制御が乗るので自分で踏む前から既に少し踏まれていたりする)なので踏み込みが足りないだけだろう。

走行中、Model 3が認識している情報がモニターにプレビューされる。車線は当然のこと停止線やレーンの矢印、信号、周りのクルマのボディタイプ、道端のパイロンまで見分ける。たまに変な認識はするが……
LiDARは積んでおらず、補助的に近接センサーや前方レーダーは積んでいるがほぼカメラだけでやっているという。ビビる。

すげえ

いざ注文

このクルマおもろいわ。エコがどうとかは知らんけどパフォーマンスがおもろい。そのままストアで注文することにした。

グレードは、本来はLRが良かった。バッテリーがデカくて航続距離あるし、なによりオーディオが良い。
SR+のみ内装の一部が削られており、オーディオ面ではサブウーファーが無い。両方試聴したが、SR+も悪くはないものの両者聴いた後だとどうしても低音のパンチに欠ける。
とはいえLRは高いのでSR+にする。色はもちろん赤。
白が標準で、赤以外の残り3色が+12.6万、赤は+25万だが赤がよかった。コーポレートカラーの綺麗な赤色。
なおこの頃は内装色が黒しか選べなかった。

注文完了画面のノリ軽すぎて草

Teslaは年4回、3,6,9,12月に大量の新車を船で日本に持ってくるらしい。
今からでは流石に12月の船に間に合わず、納車は2021年3月の予定となった。これが後に大正解となる。
VOXYの車検切れが5月中旬だったので理想は5月頭での乗り換えだったが、そんな上手くはいかないものだ。

ちなみに、注文完了後も納車手続きが始まるまでグレード変更や色変更などが行える。場合によっては納期が伸びる(当然では?)が、何故そんなことが可能なのかは後述する。

突然の値下げとグレード変更

納車まであと1ヶ月程となった2021年2月中旬、Twitterを眺めていたらTesla公式の最新ツイートが目に入る。
SR+が511万→429万、LRが655万→499万に値下げされるらしい。パフォーマンスは717万で据え置き。
補助金を考慮するとSR+が400万円切りとなる。マジ?????
それより注文済み納車前はどうなる?????というかLRの値下げ率ヤバない??????

テスラストアに速攻で連絡してみると、「うちらも今知ったからちょっと待ってくれ、Tesla急にそういうことするんだよな(要約)」とのこと。おもろw
10分ほどして連絡があり、新価格適用とのことだ。それならSR+の懸念点全部無くなるLRにしたいんだけど?
ということで聞いてみると、納車予定日変わらずLRの赤まだいけるよ、とのこと。変更した。
この頃より白内装も選べるようになっていたが、白内装はかっこいいものの反射が酷そうだったので黒内装のままにした。

何故この段階で変更しても納期が変わらないのか?オプションがほぼ無いTeslaの強みがここである。
注文を受けた分より多めに製造して、余剰分をストックとして持ってくるらしい。そのため色やグレードを後で変更しても、その組み合わせに適合するストックがあればそれが割り当てられるので納期が変わらない。最終的に残った個体は納期1-2週間の在庫車としてそのまま販売される。もちろん新車である。
要するに、注文に応じて製造するのではなく、注文に合う個体が割り当てられる。そもそもが逆のシステムである。

ちなみにこの大幅値下げの背景として、ギガ上海(上海に出来たファクトリー)の稼働開始がある。
単純にめちゃくちゃ近くなったわけだ。アメリカから持ってくるのとではわけが違う。2021年3月以降のSR+とLRは全てがギガ上海製となる。パフォーマンスのみフリーモントファクトリー継続。
この値下げが各種ニュースサイトに乗った後、SR+からLRへの変更やLRの注文がバカほど入ったらしい。まあそりゃそうだよな。

加えてこの2021年3月以降のモデルよりバッテリー容量が少し大きくなったり、センターコンソールが一新されたり、パワートランクになったり(以前は手動開閉だった)、ヘッドライトがプロジェクター式に変わったりと大きな変化があった。なんとも良いタイミングで注文したものだ。

充電器の工事

この頃は注文すると無料でウォールコネクター(おうちに取り付けるTesla用充電器)が貰えたし、20万までの工事費をTeslaが負担してくれていた。今はわからないが……

うちの場合は工事費が20万以下だったので、無料でウォールコネクターがついた。というか余程変なことになっていなければ大抵は20万の枠に収まるらしい。

というわけで一足先にウォールコネクターの設置が完了。
ちなみに最大出力を12,16,24,32,40,64,80Aから選べる。工事業者と相談して決めることになると思う。うちの場合は200V24A設定、これで1時間あたり30km分くらいの充電ができる速度感となる。

Wi-Fiに繋がっているので、PINGを撃つと応答が帰ってくる。

納車

2021年3月。

納車日が迫ってくると、車庫証明だとかの法的なもろもろの書類の束が家に届く。
大抵のクルマ屋だと注文時に営業マンが「あとは書いときます!」とかしてくれるようなものだが、Teslaはそんなことしない。必要事項埋めてこの日までに送り返してくれ、以上。
自分でなんとかするのがTeslaスタイルである。書き方を調べつつ、しこたま面倒な書類と戦う。
というかこれ日本のシステムが悪いだろなんとかしてくれ。

そんなこんなで納車日。
10万で陸送してくれるが、豊中なので直接取りに行く。VOXY最後のドライブである。今までありがとう。
妙に細かく指定された時間にサービスセンターへ向かうと納車待ち個体がたくさんいた。赤色少ねえな…… 高いからか。

派手な納車式などは無い。カードキーを渡されて、
"大丈夫そう?おk、細かいことはマニュアルよろ。ほな✋"
以上。モノは渡した、次の納車が控えてるのでさっさと行け。
10分足らずで終了、実に効率的である。

テカテカの新車。もちろんWi-Fiに繋がるので、PINGを撃つと応答が帰ってくる。

……といった感じだった。結構乗り回しており、大きなトラブルもなく既に3万kmを超えている。
長くなってしまったので、使用感や買ってよかったアクセサリー等の話は別記事にしようと思う。

ところで、LRは2021年4月に10万値上げされ、6月に+10万、7月に+10万、10月に+10万……となんやかんや続いた結果、今では700万を超えてしまっている。2021年2月の大幅値下げ前よりも高い。
偶然にも1番安いタイミングで乗り換えたということになる。完璧だったな……

余談

納車された後、VOXYを手放すためにそのまま近くの○ッ○○ー○ーに行った。まあ3万くらいだろうなとか思いつつ。
やたら混雑していて、スタッフの誘導に従って駐車したんだが、

営業「すみませーん、奥の車動くので赤いプリウス動かして貰っていいですか?」

この駐車場に赤い車はうちのModel 3しかない。もう帰ろうかと思った。
VOXYの査定は3万だった。

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